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参院選、野党の公約をチェックする

参院選政権選択選挙じゃないし、個人的に参議院から党派性を無くしていくべきだと思っているので、政党が政策競うような形での参院選に多少の違和感を感じている今日この頃。
 
で、主に野党の公約を眺めて思う。
「これじゃあ勝てんわ」と。
 
「リベラルはなぜ負け続けるのか」的なリベラル批判本で散々、リベラルは経済が弱いだのもっとゼニカネの話しろとか言われてるのにどこもかしこも、ことごとく経済政策が弱い、もしくは公約の中にそれらしい項目が無い。
 
いやいや所得を増やすことが経済政策だよ、と反論されるかもしれない。
所得が増えたら消費が増えるのか?
自分はそんな単純なものではないと考える。
消費を増やすには、所得を増やすと同時に将来不安を解消しなければ増えた所得は貯蓄に向かう。
じゃあ将来不安を解消すれば消費は増えるのか?
それだけでも不十分で、お金を使わせる動機付けをしなければ人々はお金を使わない。
だから政府はプレミアムフライデーみたいな仕掛けをやっている。(所得を増やしてないから大した効果は無いようだが)
つまり所得を増やして将来不安を解消し、消費を喚起する仕掛けを打つ。この3つが必要なのに、ほとんどの政党が2つで止まってる。
これじゃアホノミクスの対案になりゃしない。
 
唯一、消費喚起の仕掛けまで言及があるのが国民民主党。あそこの1000円高速は消費を増やす効果がある。
野党各党の公約見比べて今回に関しては国民民主党が一番印象が良い。(国民民主党に一票投じる予定は今のところ無いが)
 
例えばの話。
菅直人原発事故の直後「1000万戸の家庭に太陽光発電パネルを置く」とぶち上げたが、これをMMTを財源にやるくらいのことを言わないとダメだ。
れいわの財源もMMTだが、前述のとおり所得を増やしただけで消費は増えるわけではないので、弱者にばら撒くだけでは成長につながるかは未知数だ。
しかし、ソーラーパネル1000万戸は確実に経済を成長させる。
エネルギーの自給自足と地産地消を劇的に進めるため今後5年間で50兆円投資する(数字は適当)
年間10兆円のうち半分の5兆円を新規国債残り半分は富裕層大企業への課税強化と防衛予算削減などでねん出する。
こういう政策なら関連産業を潤し税収増につながる。
国債の新規発行も抑制的なので市場が悪い反応する可能性も低いだろう。
ゼニカネの話しろとはこういうことだ。
 
れいわの政策にもニューディールがあるがオカシオコルテスのグリーンニューディールと違って道路や水道など公共インフラなどの更新需要が柱で新規に需要を掘り起こすのではない。
 
自分は松尾匡よりも井手英策の側に立つ人間なので、MMTには懐疑的だが、同じMMTを財源とするのでもオカシオコルテスの政策には乗れるが、れいわの政策には乗れない。
 
昔、ノンフィクションライターの佐瀬稔が、監督についてのコラムの中でみんなの意見を聞くだけで自分は何も決断しない暗愚な民主主義者より賢明な独裁者がスポーツチームには必要だと言っていたのだが、今回の立憲民主党の公約はまさに暗愚な民主主義の典型だ。
今回立憲は公約作成にあたってアンケート実施してそれに基づいて公約を決めた。
自分も立憲パートナーなので依頼があるたびに答えてあげたのだが、それで出来たのがこれか?という残念な公約だ。
アンケートでは公約で何を前面に押し出すべきかみたいな問もあったのだが、そんなメリハリは一切ない、総花的で薄っぺらく抽象的な文言の羅列で野党の中では最悪レベルの公約だ。
参院選は政権選択ではないが、こんなんじゃ自民に勝てるわけがない。
賛否は別にしてエッジの効き具合はずば抜けてるれいわに比例票持っていかれること必至だ。
 
共産党の公約はかつての民主党を思わせる。
具体的な数字の裏付けがある政策を並べていて、その部分は高く評価するのだが、やはり経済の部分が弱い。
 
ずっとそうだけども与党とゆ党は論外として今回も野党に入れたい政党が無い。
今回も消極的選択になりそうだ。